目次

  • 退職金どうする?どこに預ける?
  • 退職金運用のよくある失敗
  • 退職金2000万円ならどんな運用先がある?
  • 退職金は投資信託とファンドラップどちらが有利?
  • 退職金の預け先にヘッジファンドがおすすめな理由
  • まとめ

退職金どうする?どこに預ける?

人生でもっとも大きな金額を受け取るタイミングが退職に伴う退職金です。定年退職の他、早期退職、介護退職など色々なケースがあるでしょう。・・・・

銀行

銀行は退職金を預けてもらうために、さまざまなキャンペーンや外貨預金、投資信託、生命保険などさまざまな商品を取り揃えています。
中には親身になって相談に乗ってくれる銀行員もいますが、必ずしも利用者目線での提案でなく、手数料など銀行側が売りたい商品を重視した販売が行われることもあります。

証券会社

大手証券会社では国内外の個別株や債券、投資信託、生命保険など投資性の商品を幅広く取り扱っています。
窓口を構えている大手の証券会社であれば、アドバイスを受けることもできますが、銀行と同じく販売側の目線で営業が行われることも少なくありません。

また、長期保有を前提としない商品も多くありますので、投資家自身の関与が大切になってくるでしょう。ネット証券会社は大手証券会社よりも取引手数料は安く設定されていますが、運用についてアドバイスを受けることはできません。

保険会社

保険会社で契約できる保険も、退職金の預け先として有力な選択肢となります。生命保険には月次や年次で保険料を支払っていく、平準払いの保険と一括で保険料の払込をする一時払いがあります。退職金で運用をする場合は一括で保険料を支払うことができるため、一時払いの保険を中心に検討することができるでしょう。

保険には将来年金で受け取ることができる商品も多く、長生きすればするほど年金を多く受け取ることができる商品もあるため、死亡に備えるだけでなく老後資産を確保するために生命保険を契約する人も多いのです。

運用に強い保険会社は外資系が中心ですが、生命保険は保険機能を備えている分コストが高いことが多く、増やす投資には強くないことが多いです。

また、保険会社に相談をすると基本的に保険を勧められますので、株式や投資信託と比較してアドバイスを受けることができません。

IFA

IFAとは「Independent Financial Advisor」の略で金融機関には属さず独立して、顧客の資産運用のサポートをする仕事で金融先進国であるアメリカから普及した仕事です。金融機関から独立していることで、会社や店舗を維持するための販売ノルマなどが課されることがなく、利用者目線に立ったアドバイスをすることができます。ただし、アドバイスを受けるためにIFAに報酬を支払う必要があります。

IFAにもさまざまな形態があり独立はしているものの、楽天証券などの大手ネット証券と契約を結んでいる場合もあります。このようなケースでは契約商品毎に楽天証券から報酬が発生しますので、必ずしも利用者目線での提案になっていないケースもあります。

退職金運用のよくある失敗

退職金を運用する際にどのような失敗をする人が多いのでしょうか。具体的な失敗例を見ていきましょう。

投資額が大きすぎる、いきなり全額投資してしまう

退職金は老後の生活をするために大切な資金となります。リスクのある投資をする場合はまとまった金額で行うのではなく、少しずつ運用を増やしていきましょう。

退職金が出てもすぐに全額投資をするのではなく、少しずつ投資額を増やすようにしましょう。

景気サイクルを無視して投資してしまう、相場観がない

コロナショック後は各国の中央銀行が金利をマイナスにする大規模な金融緩和を行いました。政策効果により、お金が世に溢れて株式に資金が回ったため先進国の株式は大幅に上昇しました。
相場の格言の中に「中央銀行に逆らうな」というものがあり、このような金融緩和相場では株式に投資をしていれば良いという時期もありました。
しかし、2022年以降はアメリカを中心に物価高を抑制するために、金利引き上げ政策を実施しており、株式投資以外の投資先も検討する必要があるでしょう。

退職金2000万円ならどんな運用先がある?

退職金が2,000万円であればどのような投資が考えられるのでしょうか。具体的な投資対象を詳細していきます。

インデックス投資

インデックス投資とは日本の代表的な株式で構成されている日経平均やアメリカの代表的な株式で構成されているNYダウに連動する投資信託のことです。
インデックス投資の魅力は低コストで経済成長に連動する恩恵を受けることができます。インデックス投資はアクティブ投資に比べて、ファンドマネジャーのコストなどがかからないため、コストは低く抑えられています。

ただし、インデックスの指標はもともと利益をあげるために作られた訳ではなく、経済の動向を計るための指標です。そのため、株価下落の局面では運用成績が悪化し、苦戦してしまいます。

アクティブ投資

アクティブ投資は銘柄を選定して目安となるベンチマークを上回る運用を目指す投資信託です。
日本株であれば日経平均やTOPIX、アメリカ株であればNYダウやS&P500がベンチマークとなります。

アクティブファンドはあらゆるテーマを決めて運用を行なっています。例えばIT関連に限定して投資をするファンドや割安株や成長株に投資をするものもあります。
最近は環境などに配慮したESG関連の投資信託も多くなっています。

ただし、アクティブファンドはファンドマネジャーの調査などが必要となり、運用にコストがかかります。

8割のファンドがインデックス投資を下回る運用成績となっており、アクティブファンドに投資をする場合、ファンド選びが特に重要になります。

ヘッジファンド

ヘッジファンドは公募で募集している投資信託に対し、私募で限られた人に販売されていることも多い金融商品です。
従来法人や個人では資産家の方など大口の限られた人にしかできない投資対象でしたが最近は個人の投資家でも投資しやすくなっています。

ヘッジファンドと一言で言ってもその内容はさまざまなものがあります。
ヘッジファンドの最大の特徴はどのような市場の環境でも利益をあげることを目指す点にあります。投資信託の場合、インデックス型の場合、ベンチマークに連動することを目指し、アクティブ型であればベンチマークを上回る成績を目指します。
そのため、相場が下げる局面ではある程度損失を出すことは仕方ないという考え方になります。

一方のヘッジファンドは株や債券だけじゃなく、コモディティ投資や空売りをするなどして、どのような市場環境でも利益をあげることを目指します。どのようなスタイルで運用するかはファンドマネジャー次第というわけです。

そのため、金融緩和相場で大きく利益を上げるファンドもありますし、逆に予想が外れて上げ相場でも利益を上げられていない場合もあります。
下げ相場でもしっかりと利益を確保するファンドもありますので市況に合わせたファンド選びが大切となってきます。

外貨建て債券

外貨建て債券とは、発行体・通貨・発行場所のいずれかが海外である債券のことです。債券の払い込みや利払い、償還金の支払いがすべてドルやユーロなどの外貨で行われます。外貨建て債券は途中で売却する際や満期償還時に、為替相場の影響を受けることが特徴です。たとえば、外貨建て債券を1ドル100円で10,000ドル購入した場合、満期償還のタイミングで1ドル120円であれば20万円の為替差益となります。一方で、1ドル80円になっていれば20万円の為替差損となります。

外貨建て債券を購入するメリットは、海外の高い金利を享受できることです。日本では低金利が続いており、国債ではほとんど利回りを見込めないのが現状です。国内の預金や債券だけで資産を増やしていくのは難しいでしょう。海外には日本と比べて金利が高い国があり、相対的に高い利回りを期待できます。

ただし、償還時に円高だったことで損をしてしまうことが外貨建て債券では起こり得ます。外貨建て債券を購入する際は、為替相場の変動をこまめにチェックすることが重要です。



退職金は投資信託とファンドラップどちらが有利?

退職金の預け先として投資信託とファンドラップのどちらかで検討している人も多いでしょう。どちらが有利なのか両者を比較してみましょう。

株価上昇局面なら、コスト面で投資信託が有利か?

投資信託はファンドラップに比べてコストが低く、2021年末までのような金融相場であれば投資信託の方が利益を得やすく、有利であった可能性が高いでしょう。

投資信託の弱点:下げ相場に弱い

投資信託の弱点の一つに下げ相場に弱いと言うことがあげられます。
インデックス型の運用でもアクティブ型の用でも運用でもベンチマークとなる株式指標が下がればファンドマネジャーの腕がよくても、損失がでます。

投資信託は金利上昇時に弱い

株式に投資をする投資信託は2022年のような利上げによる金融引き締めが行われている環境では、利益を上げにくいと言えるでしょう。投資信託は基本的に利上げに弱く、利下げ時には利益を上げやすい商品です。

投資信託も銘柄選定が重要ですが、リーマンショックやコロナショックのように全ての銘柄が下げる場合もあります。

ファンドラップの弱点:コストの高さと運用成果が見合わない

ファンドラップは運用コストが高く、継続的にリターンを産み続けなければ利益が出ません。
しかし、今回の利上げ局面ではファンドラップの主な投資対象となる株も債券も値下がりしたため、苦しい運用となっている人が多いようです。

そもそもファンドラップは株や債券などあらゆる資産に分散していますので、大きな利益をあげられるわけではありません。そのため、運用コストと成果が見合わない場合が多いのです。

ファンドラップは値下がり時の原因分析が難しい

ファンドラップはお任せで運用できる商品ですので、銘柄の組み入れは金融機関に一任することになります。
様々な投資対象に分散投資をしますので、何で利益を上げて何で損失を出しているか分かりにくく、原因分析が難しいものです。

投資について考えたくないので、全てお任せしたいという方に向いている商品ではありますが、投資について学んでいきたいと考えている方にはあまりおすすめできません。

退職金の預け先にヘッジファンドがおすすめな理由

退職金の預け先としてヘッジファンドがおすすめです。その理由を解説します。          

ヘッジファンドは下げ相場に強い

ヘッジファンドは空売りなどの手法を使ってあらゆる局面で利益を出すことができます。そのため、相場が悪いときの運用にも向いています。

ヘッジファンドは高いコストに見合う成果が期待できる

ヘッジファンドは投資信託やファンドラップよりも高い運用コストがかかる場合があります。しかし、運用手法によって利益が出る局面も異なりますので、コスト以上にリターンも出せる確率が高いです。上昇局面で強いヘッジファンドもあれば、下落局面で利益を出せるファンドもあります。

退職金の預け先にドル建て債券がおすすめな理由

退職金の預け先としてドル建ての債券もおすすめの金融商品です。ドル建て債券がおすすめの理由を解説します。

ドル建て債券は不景気に強い

ドル建て債券は比較的不景気に強い金融商品です。景気後退局面では株が下がり、債券に人気が集まります。基軸通貨であるドル建ての債券は世界中の投資家が購入していますので、流通量も多く、価格も安定しています。

ドル建て債券は好金利を固定できる

高い利回りを得たいけれども、元本割れはなるべく避けたいと言う方におすすめです。

まとめ

退職金を運用するかどうかを迷っている方も少なくないでしょう。また、金融機関おすすめの運用がうまくいかない方もいるかもしれません。そのような場合には、金融機関から独立して活動する資産運用アドバイザーであるIFAによる投資アドバイスを求められてはいかがでしょうか。

私たちは、資産運用のプロフェッショナルがひとり一人の投資意向に合わせて最適なアドバイスをさせていただきます。興味がある方は、まずは無料相談をご利用ください。